私たちは、2020年より「花キューピットfor SDGs」のプロデュース・伴走を行っています。
「花キューピット」は、全国津々浦々まで広がる4,300店舗の花屋さん同士のネットワークによって、遠隔地への花贈りであっても、お届け先近くの花屋さんが注文を引き受けてお花を届ける”というビジネスモデルで、戦後まだ宅急便が普及していない1953年に、遠くにもお花を贈るために、と生まれた花屋さん同士の連携です。
花店舗メンバーを会員として抱える一般社団法人JSTD と、インターネット取引を担う花キューピット株式会社が協働して事業運営推進を行っています。
これまで「即日お届け」が可能であることや、長距離を運搬しないことでの「新鮮さ」、お花屋さんが届ける「安心」などを謳っていました。これを昨今のサステナビリティの視点から見直すと、遠距離輸送をしない=温暖化ガスの排出を抑える環境配慮、コロナ下で県境をまたぐ人流のない社会的配慮がなされている、とも言えます。
加盟店の一つ一つは、地域密着型で花屋を営んでいるお店がほとんどで、グローバルな話題、SDGsなどと言われても、自分ごとに捉えることはやや遠い状態でした。しかし、もともと行っていること、「花キューピットの遠隔取引」が「地球にやさしいフラワーギフト」である、という新しい再発見から、意義深さやアイデンティティ、誇りなどが生まれる結果となりました。
何よりそれは、贈り手である生活者側からも「花キューピットが選ばれる理由」となって、事業性と社会性(環境配慮)を両立する SDGs施策となりました。
www.hanacupid.or.jp
弊社は、この花キューピットを支える一般社団法人JFTD、及び花キューピット株式会社の、所属を超えたSDGsチームの組成から伴走し、以下のような形で彼らのSXをプロデュースさせていただきました。
既存のビジネスモデルの再定義と発信
- SDGsやサステナビリティについてのインプット
- 国連ガイドラインに則ったマークの策定・運用
- CO2排出抑制効果の可視化・数値化
- 監修者アレンジ((国立研究開発法人 産業技術総合研究所・工学博士 西尾匡弘氏)
- 加盟店舗や社員・職員へのコミュニケーション支援・制作物監修
など
新規のSDGsプロジェクト及び、パーパス再定義
- SDGsプロジェクトの戦略立案からマネジメント
- ソーシャルセクターの巻き込みサポート
- 次世代セクター(大学生、中高生プロジェクト)の巻き込みサポート
- 新興国(アフリカ・エチオピアなど)の巻き込み検討
- チームビルディングやミーティングからのカルチャーモデル作り
- 既存事業やプロジェクトを統合する「パーパス」ワークショップ
など
現在、2年目に入った本プロジェクトは、本質的に事業や組織、さらに花業界や社会にどのような価値がつくれるか、現場を通じた議論と実践を続けています。